マネジュク・部下の育て方が分かるブログ

「 私、それだ 」と気付き、学べる 職場での悩みに特化したブログ

仕事向いてないかもと相談された時、91%の上司が失敗してた

部下から相談があると言われ、聞いてみたら「辞めたい。仕事向いてないと思う」と言われた。

さて、こんな時どうしたら良いでしょうか。

正解は「なぜ向いてないと思うの?」です。

絶対に「そんな事ないよ」と否定してはいけません。ちゃんと理由が付くならいいですが、取って付けたような浅い言葉なんか部下は欲してません。

なので、まず部下本人がナゼ向いてないと感じているのか、聞いてみましょう。

部下が仕事に向いてないと相談してきた時は

部下が仕事に向いてないと相談してきた時は

まずは、どうして仕事が向いてないと思っているのか聴いてみましょう。

アナタ自身の言葉でちゃんと向いていると思う理由を並べられるのなら「そんな事ないよ」で良いです。

「そんな事ないよ」は劇薬

部下が「仕事、向いていないと思います」と相談してくれた時に「そんな事ないよ」と否定するだけなら誰でも簡単に出来ます。

その後にちゃんと向いているだろう理由を言えるなら否定しても良いですよ。

なぜなら部下の心は既に折れているから。

心が折れている部下に対して「そんな事ないよ」と否定してあげると、一瞬プラスに感じてくれます。

だけど、その理由が的外れだと余計にマイナスです。

なので、取り繕うように理由を並べるだけなら、否定しない方がマシです。いや、否定しないでください。

なぜ仕事が向いてないと思うのか聴く

部下からの愚痴を聞けるタイミングなので、とにかく聞き役に徹しましょう。ここで反論はアウト。

どういう事がツラかったのか、どういう事をして欲しかったのか聴いてあげましょう。

そしたら、とりあえず部下の気はラクになります。

部下の愚痴を聞いた後にする事は「改善するから時間をくれ」などの対策をする。

場合によっては部下が考えすぎてるだけという事も。そういう時は「確かにミスしたけど、君のこういう所は成長していると思うよ」と言えば、マイナス思考はマシになるかと思います。

特に真面目な人、完璧主義な人は自分のマイナスな面ばかり見て、常に減点してしまいがちです。

新人だと特にそう。

なので、新人こそ小さな事でも出来たら褒める。これさえ出来ていれば「仕事向いてないかも」と思って辞める事は減ります。

部下を褒める時のポイントは、以下の記事にまとめてますのでご覧ください。

>>部下を褒める時のコツ【実は73%の上司が間違ってた】

3ヶ月やらせてても成長が見込めない場合

人には向き不向きが必ずあるので、3ヶ月やらせても全然伸びてないと感じたら思い切って完全に真逆の仕事を経験させてみるべきです。

  • 営業なら総務をやらせてみる
  • 経理なら企画をやらせてみる

実際に向いているかどうかは、やってみないと分かりません。

本人が適性あるんじゃね?って勘違いしている事もあります。そういうのは余計タチが悪いです。(笑)

向いていない仕事をいつまでもやらせる事は、本人にとってもマイナスだし、会社にとっても不利益にしかならないので、活躍できそうな場を探してあげましょう。

「石の上にも三年いれば暖まる」とは言いますが、3年も必要ないです。短くて3ヶ月。長くても半年あれば適性かどうか分かるはずです。

可能であれば部署異動をさせてあげましょう。

「我慢しろ」はパワハラと一緒

業務の強要と同レベルです。労働基準法5条違反(もっとも刑罰が重い)になりかねないですよ。

部下に苦労をさせて、一体何の特になるのでしょうか。

俺も苦労してきたんだから、お前も苦労しろって?それって理屈になってません。

なので、新人でも中途採用でも経験がない仕事に就かせるなら、最悪の事態(部署異動)も考えないとコストがかかる一方です。

我慢を強いれば、いずれ見切りをつけて辞める可能性があるので、採用しても無駄になるだけですよ。

マジで仕事が向いていない部下は見切りを付けるべき?

人には出来る事と出来ない事が明確に分かれてます。

多少鍛える事は出来ますが、鍛える時間が勿体ないと私は考えます。

なので、それぞれピッタリな所で仕事をやらせるのが最適。だけど部署異動はどの会社でも簡単にできる事じゃ無いです。

そんな時は会社都合退職です。

簡単に辞めさせられないだろ

と考えがちですが、それは不当解雇にあたるかどうか、の話であって同意があれば問題ないです。

法律上の問題は「不当解雇と言われないか」という点だけ。なので合意すれば良いんです。

会社都合退職は当人にとってはメリットが1つある。それは失業保険がすぐ貰える事。

※ただし雇用保険料を半年間、納付してなければならない

参考:マイナビ転職-失業手当

失業理由について

会社都合退職の方が、次の就職時に不利になるんじゃないか、と思う人は居るかと思います。

ですが、退職してからの再就職は、自己都合でも会社都合でも同じくらい大変です。

それに自己都合とは違って、ちゃんと理由が説明できるんで、大した問題ではないはずです。

  1. 仕事が合ってないと感じた
  2. 部署異動を会社にかけあった
  3. だけど、他部署は人がいらない状況だった
  4. 会社と相談して、会社都合退職にしてもらった
  5. 確認してもらっても構わない

まぁ、ここまで言っても「またこいつはすぐ辞めるかもしれない」と思われますけどね。

何にせよ、色々な意味で柔軟な会社はめったに無いんで、どんな方法を取っても本人にとっては退職の仕方がどっちだろうが大変なのは変わりません。

なので、出来れば社内で解決できる事は解決した方が良いです。最初は会社にとってマイナスですけどね。

後で回収できたら良いだけなんで。

「仕事向いてない」と感じてしまう理由

「仕事向いてない」と感じてしまう理由

新人は特にありがちで、会社に貢献できてるかどうか分かりづらいからですね。

  1. 本当にコレで合ってるか分からない
  2. 褒めてくれてないから、まだデキてないんだなと思う
  3. 自信が持てなくて、心配
  4. この仕事、向いてないかもしれない。と考え始める

消極的な考え方をする人の一例ですが、だいたいこんな感じ。

新人に対して意識するべき事

特に新人部下に対しては、どんな小さな事でも褒める事が重要。

自己評価を高く付けられる人なら良いんですが、自己評価が低い人には周りから「これでOK」という承認が無いと自信を無くしがちです。

ちゃんと周りが「成長してるよ」と伝えてあげれば、仕事向いてないなと思う事は減ります。会社に見切りをつけることもないでしょう。

前に進んでいると思わせるのは、かなり重要

新人部下に「成長している」と思わせたらモチベーションアップに繋がります。

例えば「昨日はコレが出来てなかったけど、出来るようになったね」とか。言ってあげるとOK

実は・・・とある実験で、12個のスタンプを集めるのと10個のスタンプを集めるカードを配りました。12個の方は、既に2個スタンプが付いていて、実質どちらも10個を集めればいいだけ。

どっちの方がリピート率が高いのか、というと12個の方でした。

このように進歩している感覚が、どんな形でもあれば仕事が続きやすいですよ。

最初の壁が超えられたら仕事を任せる

最初の壁が超えれば、次は「もっと仕事を任せてほしい」とか「自分でもっと決めたい」と思い始めます。

そんな時は、やらせてみましょう。直接「やらせて下さい」と言ってくる人は少ないので、仕事を振ってみてください。

上司からすればリスクですが、任せ方をミスらなければ大丈夫です。

仕事を任せる時のポイントは

全工程の途中ポイントまで任せる。指定のポイントまで進んだら、1度見せに来させる。

このように、裁量を与える部分を細かくして仕事を任せます。そうすると途中で間違えていても何とかなりますよね。

勤続年数がそこそこある人が「向いていない」と感じる理由

  • 会社の前向きなビジョンが見えない
  • 毎日同じ事の繰り返し

こんな状態だと「仕事向いてないな」と思い始めます。

なので極端に言えば、そんな気を起こさせない程忙しくさせてしまえば「向いていない」なんて考えません。(笑)

1番良いのは、会社が常に挑戦し続けるような所であれば良いですね。

時代の流れに沿って、何か新しい事を始めようと常に考えているような会社は、所属していて楽しいと感じるでしょう。

総務や経理は特に新しい事ができないので、新しい事に挑戦する会社の企画に少しでも参加できる機会があれば良いかと思います。

そんな会社はチャレンジ精神があるように見えるので、見切りをつけられる心配も減ります。

仕事が向いているかどうかの判断方法

仕事が向いているかどうかの判断方法

今の仕事が本当に向いているかどうかは、適当な判断方法があります。

「仕事向いてない」と思うのは、甘えだと言う人が居ますが、その人はたまたま合う仕事に出会っているだけで、マジで向いてない仕事を引いた人の気持ちが分からない人なんだと思います。

向いてない仕事を続けるのは、かなりの苦痛です。

頑張ってるのに、上手くいかない。これ結構ツラいんですよね。

楽観的に考えられる人は良いですが、悲観的な人は負のスパイラルに陥るんで、相当キツイです。

天職の条件から向き不向きを考えてみよう

  • 成功に至るまでの過程が楽しい事
  • 他人からの評価とか関係なく動ける事
  • リスクや不安、失敗を楽しめるかどうか
  • 成長を感じられるかどうか
  • 性格に合ってるかどうか

以上の5つが天職を見つけるための項目です。

性格と仕事の関係

人の性格は生まれつきで半分。生きてきた環境で半分が決まります。

特にビッグファイブと言われる人の特性の分類法は、仕事の適性まで分かります。

人の特性は古くから研究されていて、ヒポクラテスの四気質論(紀元前400~300年)から始まってます。

最新研究では、性格心理学において不一致がある・・・としてますが、現代の性格分類においては最もメジャーな分類方法として確立してます。

1990年代に心理学者のルイスゴールドバーグ氏(アメリカの人格心理学者)が提唱した「パーソナリティの性格分析」において、人間が持つ様々な性格は5つの要素の組み合わせで構成される、という考え方がある。

他の研究者による独立した分析でも同じような結果が得られた事から、性格の科学的な記述は「ビッグファイブ理論」にほぼ統一されました。

ビッグファイブは

開放性・外向性・協調性・誠実性・神経症傾向の5つで分けられる。

特に仕事との相性は開放性・外向性・協調性の3種類と合えば(若干仕事に必要な数字が低い方が良い)その人にとって向いている仕事となる。

例えば開放性が高めで外向性も高め。協調性が少し低めの人は営業に適してます。

ちなみに誠実性は高い方が仕事で成功しやすいですが、高すぎると損をする事があるので注意。

神経症傾向は、仕事とのマッチングに関係ありません。これは低ければ低い程、打たれ強いです。

>>ビッグファイブの診断はこちら(約15分ほどかかります。)

科学的な適職

オススメは後半です。

  • 自分でどれだけのことが決められるか
  • 仕事が前に進んでいる感覚があるか
  • 自分の性格と仕事がマッチしているか
  • 内容と報酬は明確か(結果=報酬となってるか)
  • 業務内容はバラエティに富んでいるか
  • 自分と似た人が多いか(友達)
  • 他人の生活に影響を与えているかどうか(社会や会社への貢献度)

以上、7つの徳目は特に適職かどうか判断する時に大事なポイントです。

例えば、自分で何も決められない。言われた通りにするだけで、毎日同じ事の繰り返し。いくらやっても時給だから早く作業しても報酬は同じ。

こんな仕事ってツラいと思います。

最低限、作業効率の良い人は給料上げてくれ。って思いますよね。チェックしてみましょう。

まとめ:「仕事が向いてない」は勘違いの可能性もある

「仕事が向いてない」は勘違いの可能性もある

もしかすると勘違いで向いてないと思ってる事もあります。

それは思い込んでる本人が悪いワケじゃなく、周りも悪いです。ですが、かける言葉を変えれば大丈夫。

特に自信が持てない人は「仕事が向いていない」と考えがちなので、肯定的な言葉をかけてあげましょう。

それだけでも鬱になりにくいし、仕事に対するモチベーションは下がりづらいです。

ちなみに、本当に向いて無くても「向いてないよ」っていうのは良くない。

そいつを辞めさせたいなら言っても良いですけど・・・(笑)

アナタにとって何もプラスに働かないので、やめときましょ。上司は部下を育ててナンボの仕事なんで、部下の心をへし折らないように。

間違えると、部下は会社に見切りを付けてしまいますよ。

「手遅れになる前に対策を。部下の退職を防ぐ方法」に部下が退職しないためのポイントをまとめましたので、ぜひご覧ください。