『ウマが合わない部下が居る・・・どう付き合って良いのか教えてほしい』
そんなご相談をいただく事もあります。
直感的に、こいつとはどうも相性が良くなさそうだ。とか、テンポが合わないとか。嫌いな部下は必ずしも出て来ます。
そんな時、嫌いだからって逃げるワケにはいきませんよね。
上司として付き合っていかないといけない。それも仕事です。
今回は嫌いな部下に当たってしまった時、どうやって付き合っていけば良いのかアドバイスしていきます。
嫌いな部下が居ても気にする必要がない理由
まず、前提として嫌いだなぁと感じても気にしなくて良いよ!
という事だけは伝えておきます。
その理由は・・・
特定の他人を嫌いだと思うのは、ごく自然なこと
哲学者からしたら、それくらい普通ですよ。と言われます。
どうしてかというと
- 誰もが自分の思い通りに動くワケがない
- どうしても能力の個人差は発生してしまう
- 人によっては嫉妬など。生理的にムリと感じる事も
参考:ダ・ヴィンチweb-嫉妬、軽蔑、無関心…、人が人を嫌う8つの要因
他人を嫌いになるな、とか苦手意識を持つな。とか言われますけど、そんなの実際にはムリな事なんです。
本当に誰にも好かれるような方法があれば、芸能人なんていう商売は楽勝。
だけど現実は違います。いくら人気の高い芸能人でも、一部の人からは嫌われます。
一般人なんか余計に好き嫌いとか、苦手意識はハッキリしてきますよ。良い所も悪い所もダイレクトに見えちゃいますからね。
だから、部下が苦手だと感じてもそんなに気にしなくて良いんです。
人間関係において最も最悪なのは「無関心」
こんな奴、どうでもいい。と思う方が最悪で、まだ嫌いだな・・・と感じているだけマシなんです。
対義語として、スキの反対はキライですが・・・嫌いよりも最悪なのが無関心。
無関心ってのは、苦手でも嫌いでもないそれ以下の感情なんですよね。
ゴルフに対して無関心な人は、苦手以前の問題ですよね。
まずゴルフに誘って、やってみなきゃ苦手かどうか分かりません。
少なくとも、苦手な部下ってのは何らかの接触、コミュニケーションがあるから苦手だと感じてるんだから、そこまで深刻に考える必要はありません。
まずコミュニケーションを取っている事だけで十分です。ここからどうとでも出来ます。
部下の嫌いな部分、こんな場合の対処法
あくまでも一例ですが、5つ挙げます。
- 言い方はキツイけど、的は射ている
- 謝らない。言い訳をする
- 同じミスを繰り返す
- 難癖つけてくる
- 勤務態度が悪い
言い方は悪いけど、理論的な部下
確かに関わっててムカつくタイプですよね。だからといって意見をゴミ箱に入れるのは勿体ないです。
たまーにチームの課題を指摘してきたり、今までと全然違う視点からモノを言う部下が出て来ます。
そんな部下は、今までそんなに困りもせず回ってきたチームからしたら邪魔に感じるかもしれませんが、即戦力になる可能性があります。
本当に仕事としての能力が高い人というのは、そういう人です。
所詮、上の言う事に従ってるだけの人は、0→1も1→10も出来ないただの人員です。
能力のある人は、0→1か1→10のどちらかが上手い人だし、気付いて行動を起こせる人なんで、そんな人を弾いて、結果辞めてしまったら会社の損失はデカいですよ。
逆に能力を発揮させたら、その手柄はあなたのモノになります。
謝らない。言い訳をする部下には
目的は間違えないように。部下からの謝罪があればOKでは意味がありません。
部下に反省させる事を目的としましょう。
いくら言っても聞かない部下ってのはたまに出現します。何があろうが他人のせいにする人間。
そういうのは、マジでどうしようも無いんで、自分の上司や人事に相談しましょう。
なんかすぐに謝らねぇな、コイツ。と感じてるのなら、もうちょっとテクニカルな方法を使ってみてください。
>>部下が謝らない時にするべき対処法これで部下の態度は変わっていくでしょう。
同じミスを繰り返す部下
ミスを繰り返す部下は、大まかに2パターンあって
- よっぽど頭のデキが悪い
- なんかしらの発達障害などを抱えてる
といったケースがあります。
実は障害というのは、人それぞれ度合いが違ってて、重い場合と軽い場合があります。
軽い場合は、何か記憶力が低いなぁ・・・程度で、気付かないまま過ごしてる人も時々います。
まぁ、ミスを繰り返すくらいであれば、面倒でもフォローをするとか。状況確認を他の人よりも多めに取るとか、対処方法はいくつかあるのでやってみましょう。
仕事に難癖をつけてくる部下
たまに出てくる、難癖をつけるけど内容がメチャクチャな部下。
そういう部下が居ると確かにイラっとしますよね。
そんな部下は論破したくなりますが、衝動的に論破するのはやめといてください。
やるなら準備をしっかりした上でやってくださいね。お偉いさんも居て、議論にずっと参加してくれてるとか、最初から最後まで録音しているとか。
そういった状況下であれば、論破は良い方法です。
もしくは『それでやってみろよ』と挑発するのも1つの方法です。
勤務態度が悪い部下
遅刻クセが治らない部下とか、約束、納期を守れない部下は許しちゃいけません。
結果を出してるならまだしも、結果も出せないようでは評価できませんよね。
その事をストレートに伝えた方がいいです。
- 勤務態度が悪い人に重要な仕事は任せられない
- 取引先の会社にも迷惑が掛かる
- 最悪の場合は会社が何千万円って損する
- 勤務態度が悪いお前を加えるリスクが高い
- ようは会社への貢献度が高くない
- だから給料もガンガン上がらない
- 分かるな?あとはお前がこれからどうするか考えろ
こんな感じ。
現状の給料で満足してて、そんなに迷惑がかかってないって程度であれば、これ以上はどうする事もできません。
ですが、社内規則として指導があっても改善しないとか、他者に悪影響を与えると判断した場合は処分を与える。などといったルールがあれば、規則どおりにどうにか出来ます。
勤務態度の悪い部下には・・・
「今のままではお前が損するよ?」という言い方をすれば、後は自分で考えて行動します。
部下の事、嫌いだなと感じた時にやるべき事とNG行動
部下のこんな所が嫌い。苦手。許せない。
と色んな感情が出てくるかと思います。そんな時にやるべき事は・・・
部下の事が嫌いだと思う理由を書き出す
まずは解決しよう!と考えるんじゃなくて、客観的にどんなところが嫌いなのか考えてみてください。
コレをやっておくと、ただ感情に任せるんじゃなくて、冷静にどう付き合えば良いのか分かるようになります。
例えば、熱量を感じない部下。俺とのギャップ差があってクールで、ちょっと嫌い。
じゃぁどうすれば意欲的に仕事に取り組んでくれるのか・・・
という事を考えるか、この子はそういう子だから、と割り切ってしまうのか。その辺は自由です。

意欲が感じられないから嫌い。知らん
と投げやりになるのではなく、どう付き合っていくか考えましょ。
自分と違うところと共通点を探す
つい嫌いな人とは距離が離れてしまいます。そうなると、余計に苦手意識を持ってしまって良い事が無い。
別に無理に好きになれという訳ではないんですが、苦手意識は無いほうが楽ですよ。
どうすりゃいいのか、というと
まずは共通点を探すこと。そしてコミュニケーションの回数を少しずつ増やす事。
人間には単純接触効果ってものが備わってて、何度も触れるモノに対しては基本的に好感を持つようになってます。
苦手意識を改善していきたいなら、この方法で
もっとも気を付けておくべき事
部下が苦手だろうが好きだろうが、嫌いだろうが・・・えこひいきはしないように。
人事評定を行う時もそうですが、仕事の割り振りも単に苦手なだけで外すような事は、よくないですね。
合理的な理由があるのなら良いです。例えば
- 約束を全然守らない
- 能力的に任せられない
- 場を乱すだけで有意義な議論ができない
こんな部下に付き合ってる暇はありません。
だけど、個人的な感情だけが理由で仲間外れにするのは、やめときましょう。
もちろん人事評定もそう。苦手意識だけで評価しないように。仕事ぶりを見て客観的に数字をつけましょうね。
まとめ:部下のことが嫌いだと感じたら
無理に好きになろう!とか思わなくても大丈夫。
嫌いだと感じない方が頭イカれてるんで、あなたは正常です。
大事なのは嫌いだと感じた人と、どうやって付き合っていくかって事です。
- 苦手意識だけで、えこひいきしない
- 冷静に苦手な部分を書き出す
- 共通点を探してみる
とりあえずこの3つ、やってみましょう。