なーんか俺の部下、笑顔が少なくなったんだけどさ・・・これってほっといて大丈夫?
と、ご心配の上司さん。危ないです。
部下が笑わなくなったら、うつ病や退職の可能性があるので、早めに解決に向けて動いた方が良いですよ。
さて、本記事の内容です
- 部下が笑わなくなった、主な理由
- 部下の話を聴く時のポイント
- 部下が笑わなくなった時の具体的な解決方法
部下の口数が減った時より危険度は高いので、この記事を読んだらスグにやってみてください。
笑わなくなった理由とか原因とか置いといて、まずやる事は部下との面談の機会を設けることです。
とにかく話を聞き出さないと、解決はできません。
部下が笑わなくなった時の話の聴き方
部下が笑わなくなる理由はいくつかあります。
ですが、そんな理由を深掘りするよりは、とにかく部下の話を聞く事が最優先です。
なぜかというと笑わなくなった理由は勝手に想像しても、話を聞いても差がないからダメ元でも聞いてみる方がマシだからです。
なので、とりあえず面談してみてください。
それでは、部下の話を聴く時に特に気を付けるポイント3つを解説します。
- 話をちゃんと聴く
- 答えを持たないで聴く
- 言葉になってない声も聴く
それでは、解説します。
部下の話をちゃんと聴くポイント
まず、前提として部下の話を聴く時間と場所を作る事。
オフィスで他の人が居る所では、絶対にやってはいけません。
プライベートな話になるかもしれないので、個室で面談をする形にしましょう。
◆部下が話をしている時に注意するべき点
- 部下の話を聴く姿勢を作る事
- 黙って聴くのではなく、相槌も打つ
- 場合によってはメモを取りながら聴く
特にメモを取るのは効果的で、部下は「本気で聴いてくれている」と感じます。
ですが、完全にプライベートな悩みの場合はメモを取らない方が良いです。
途中で答えを持たないようにする
特に頭の良い方や、経験が豊富な人は注意。
部下が笑わなくなってしまった原因を話している途中で、解決策が思いついてしまいます。
解決策を思い付いてしまうと、部下の話が頭に入らなくなってしまいます。
例えば・・・
- 部下の表情と会話から察するに、うつ病になりかけてる
- だったら、どう言えば部下が笑えるようになるか思考する
- 部下の話を聴くための脳の機能が働かなくなる
部下が話をしている途中で解決策が出てきてしまうと、どう伝えようか考えてしまいます。
だから、部下の話が頭に入らなくなります。
あなたの推察が当たっていればラッキーですが・・・
部下が抱えている悩みの本質からズレていたら、部下はあなたに二度と相談しなくなります。
どういうことかと言うと・・・
- 的外れな答えが返ってきた
- でも、上司がせっかく時間を作ってくれて聞いてくれた
- とりあえずお礼を言って、切り上げるしかない
- 上司に相談してもダメだった
- 会社辞めよう
だから人の話を聴く時は、ちゃんと最後まで聴いてあげてください。
途中で勝手に答えを想像して、部下の話の途中で答えを言うのは、あなたの自己満足です。
特に女性を相手にする場合は気を付ける事。
女性は「解決」よりも「共感」を重視しています。
解決策を求めてない傾向が男性よりも強いので、特に解決方法を伝える必要が無いです。
「どうすればいいでしょうか?」と聞かれた場合だけ、答えましょう。それ以外は共感でOK
もしくは、こちらから「アドバイス、要る?」と聞いてみてください。
部下の表情や仕草にも注意してみよう
言葉で全てを表現する事は、とても難しいです。
話をしている部下の表情や仕草も敏感に感じ取って話を聴きましょ。
例えば・・・
- 妙に間が開いた時
- 部下の手が落ち着いてない
- 目線の向き
様々な部下からのサインがあります。
言いにくい事ならウソを吐く事だってあるし、オドオドしながらも上司に伝えようと頑張る部下だっています。
そんな時に掛けるあなたの言葉1つで、部下が話しやすくなりますよ。
具体的に言うと・・・
「ちゃんと相談してくれて、ありがとう。俺に出来る事はやってみるよ」
とりあえず、相談してくれた事に感謝しましょう。
なんの解決にもなってねぇ!
と思うでしょうけど「相談したら、快く聞いてくれた」という事実が欲しいんです。
たとえその場では上手く聴き出せなくても、面談の回数を重ねましょう。
すると段々と部下が信用してくれて、どんどん話をしてくれるようになります。
そして、笑わなくなった部下の抱えてる問題を解決する事が出来るようになります。
急に面談の場を作っても大丈夫か
部下に不信感を与えてしまうかも、と思ったら個別じゃなくて部署全員に対して面談をやれば良いのです。
会社によるかと思いますが、部署のトップが全員と面談をする機会を、わざわざ作るものです。
そうなってないのであれば、部署長の権限で全員との面談の機会を作ってしまえば良いんです。
拘束時間中にやれば問題ありませんし、特にマイナスになる事もないでしょう。
上からケチが入ったら「マネジメントのために必要なことです!」と言えばいいんです。
部下が笑わなくなった理由を解決する方法
部下が笑わなくなった理由は、主に3つ。
- 仕事のストレスが大きい
- プライベートに問題がある
- 何かしらの不満を抱いている
以上3つをどう解決していけば良いか、アドバイスします。
部下の仕事のストレスを軽減する方法
部下が抱える仕事上のストレスは、主に3つ。
- 人間関係が良くない
- 仕事の量や負担が大きすぎる
- 上司に問題がある
人間関係が良くない
人間関係で悩んでる場合は、どういう事が起こっているのか聞き出しましょう。
◆部下から聞き出すべきポイント
- 誰と、どんな摩擦が起こっているか確認
- 誰からの迷惑行為で悩んでいるか
あとは、他の人からの話や対象の人の主張を聞きましょう。
- 誰が悪いのか
- 誰に注意するべきなのか
- 相談してくれた人に、どうアドバイスするか
以上3点を考えて、部下と会話しましょう。
部下が笑わなくなった原因が人間関係だと、少々手こずる事になります。
冷静になって、安易に片方の味方をしないよう気を付けながら、改善に向けてアドバイス(または行動)しましょう。
仕事の量や負担が大きすぎる
仕事を減らせないか。仕事を効率化出来ないか考えましょう。
たしかに仕事が無駄に多すぎると、笑う余裕なんかなくなります。
『いやいや、仕事を減らす事なんか簡単にできないよ!』と言いたい気持ちも分かります。
そこでやってほしい事が、仕事を減らすのではなく、休憩を挟んで仕事に集中できる環境にすること。
あとはシステムなどの問題ですね。
無駄な作業があれば省く。部下の力も借りて、業務の効率化を考えましょう。
残るは部下自身の問題です。
- モチベーションが低い
- 焦りを感じている
人は焦ると、仕事が全然出来なくなります。
なので、あまり部下を焦らせるような言動をするのはやめましょう。
部下のモチベーションは部下自身の問題でもありますが、普段からかける言葉に気を付ければモチベーションを維持する事ができます。
詳しいやり方と解説は>>部下を褒める時のコツ【実は73%の上司が間違ってた】をご覧ください。
上司に問題がある
上司であるあなたに問題がある場合は、面談で分からない事が多いです。
- 話をはぐらかされた
- 「特にありません」とかいう部下が居る時
- 明らかに嫌われてる態度を取られた
こういう時は、あなたに問題がある可能性が考えられます。
気付かない間に部下に嫌われるような事をやっちまったとか、部下との信頼関係をぶち壊すような事をしてしまった。という時ですね。
部下からしたら「お前に話す気になるか!」と心の中で思ってる状態です。
こういう時は、いくら面談だけやっても意味がないので、また別の方向から攻めてみましょう。
具体的な攻め方は、下記の記事に書いたので参考にしてみてください。
プライベートに問題がある場合
部下のプライベートな話には、会社としてサポート出来ないか考えましょう。
例えば・・・
- 親が病気になってしまった
- 子供が病気になってしまった
- パートナーと仲が良くない
部下の家庭に問題が起こった時も、職場で笑わなくなってしまいますね。
なるべく仕事の負担を減らしてあげる・・・など、会社として出来る事をしてあげましょう。
ですが、部下が笑えなくなる原因が「時間」なのか「お金」なのかによって、するべき事は変わります。
人事や部署内の事を考えつつも、どうすれば部下が笑顔で仕事をしてくれるようになるか考えましょう。
具体的に言うと・・・
- 配置換えを行う
- なるべく残業にならないよう手を貸す(貸してもらう)
- 他の部下に協力してもらうよう、お願いをする
ぶっちゃけ、仕事や会社の方が大事だという男性は多いでしょう。
ですけど、プライベートが崩れると仕事に集中出来なくなる事は誰でも当たり前に起こる事です。
なので、部下が笑わなくなった原因がプライベートにある場合は、すぐに会社として対応できる事は対応してあげましょう。
すぐ対応した方が、社員が辞める可能性が減ります。
結果的に、会社としての損失が小さく済むんで、協力した方が得ですよ。
部下の問題が解決したら元通りの力を発揮してくれるので、辞められて新しい人材を入れたり育成する必要がなくなるし、部下からしたら会社に恩があるので、完全復帰したらバリバリ働いてくれる可能性もあります。
多少の投資と思って、プライベート上の問題は見捨てずに協力してあげましょう。
部下が何かしらの不満を抱えている場合
頭の良い部下。優秀な部下が陥りやすいです。ただのワガママという事もありますが・・・
どういうことかと言うと・・・
- 頭の回転が速いので「もっとこうすれば良いのに」と思う事がある
- でも、上司が聞き入れてくれるかどうか分からない
- 会社が柔軟に変えてくれると思ってないから、諦めてる
- 諦めてるけど、やっぱり不満
不満があって笑わなくなった部下は、様々な事を頭の中で考えてる事があります。
仕事が出来ている部下なのに、笑わないな・・・と感じたら、チャンスです。
部下から良い提案を聞けるかもしれませんよ。ただ単にふてくされてるだけかもしれませんが・・・
もちろん、部下の話を聞いて実行した後で成果が出たら、部下の手柄にする事。
すると、笑わなかった部下に笑顔が戻ります。
だけど部下が正直に思ってる事を話してくれるかどうかは微妙です。
なので素直に「もっと良くしたいからアイディアが欲しい」と、上司が本気度を見せる事で協力してくれるかもしれません。
余計なプライドは捨ててしまいましょう。
部下が笑わなくなった原因・その他
他にもよくある、部下が笑わなくなる原因は以下の3つ。
- 部下が自信をなくした
- 部下が「やりがい」「楽しさ」を無くしてる
- うつ病
それでは、それぞれどう解決していくかアドバイスします。
部下が自信をなくしている場合
笑わなくなった部下に、一言かけてみましょう。
「そのくらいのミスで、俺は全く評価変えてないよ。むしろ、人事に高い評価を伝えようと思ってたよ」
みたいに。
ちょっと自信を失ってる程度なら、これで大丈夫。
自信をなくしている部下は、自分を褒める事が出来なくなってます。
部下が自信を無くして笑わなくなったら、なぐさめるのではなくて褒める回数を増やしてあげましょう。
部下を褒める回数が増えると、部下が「出来てるんだな」と自覚して、自信を取り戻していきます。
だから、自信をなくして部下が笑わなくなったら、褒める回数を増やす事です。
褒め方のコツは⇒部下を褒める時のコツ【実は73%の上司が間違ってた】にまとめてます。
部下が「やりがい」「楽しさ」を無くしてる場合
ちゃんと会社の役に立っている事を、伝えましょう。
なぜそんな事が大切なのかというと・・・他者の役に立ってると実感する事が幸せに直結するから。
◆人が幸せを感じる時
- 人に愛される事
- 人に褒められる事
- 人の役に立つ事
- 人から必要とされること
これは、日本理化学工業株式会社の元代表、大山氏が禅寺のお坊さんから教わった言葉だそうです。
部下を愛するのは・・・ちょっとハードルが高いですね。(笑)
なので、特に3つ
- 部下を褒める事
- 部下が役に立っている事
- 部下の事を必要としている事
部下が幸せだと感じるような言葉を、笑わなくなった部下に掛けてあげましょう。
部下が、うつ病っぽい場合
部下が笑わなくなって、以下のような事も起こってる場合は、うつ病を疑いましょう。
- ミスが増えた
- 眠そう
- いつも時間ギリギリ
- 欠勤するようになった
- 食事をしていない
部下が笑わなくなって、うつ病じゃないかと思ったら、下手に声を掛けない方がいいです。
最悪、部下があっちの世界に行こうとするので、言葉の選択肢を間違えると大変な事になってしまいます。
とにかく、部下に対してする事は、承認の言葉をいっぱい掛ける事。
なんでかっていうと、部下は今、自分で自分を承認出来なくなってるから。
具体的な言葉の選択は、たった5文字の言葉。
「〇〇さん、資料ありがとう」の『ありがとう』
使い方は簡単。
名前+してくれた事+ありがとう
これが効果的でシンプルで外しません。
あとは、気を遣い過ぎない事ですね。自分を追い込む材料にしてしまうから。
そして「ゆっくり仕事しても大丈夫だよ」みたいなのも要らない。むしろ、100%アウト
とにかく、笑わなくなった部下に必要なのは承認です。
とにかく部下の行動1つに対して「ありがとう」「ありがとう」といっぱい伝えましょう。
面倒臭いですけど、減るもんじゃないし。やってみましょう。
たとえ部下がうつ病を理由に自主退職しても、あなたの行動は他の部下が見てます。面倒臭がらずに寄り添ってた姿は『信用できる上司』という印象を与えることができます。
あなたの行動がこれからのマネジメントにも影響するので、頑張ってみましょう。
今回はここまでです。
管理職としてもっとレベルアップしたい方は、マネジメントの書籍も読んでみる事をオススメします。