中間管理職って板挟みに合うし、できない事が多くてつらい。
部下の指導が上手くいかなかったり
仕事が急に増えて、対応しきれなかったり
部下に無理難題を言う時も、つらい。
こんななら管理職やめたい・・・と思ってるアナタは、部下にとっての神上司になれる素質があります。
ですので、まだ諦めないでほしいです。
部下の事もちゃんと考えられる管理職は、必ず成功できます。
あとは今のツラい時期を乗り越えるだけ。もうちょっとだけ頑張ってみませんか?
- 中間管理職がツラいと感じた時、どうしたら良い?
- 中間管理職になってツラいと思わなくなる、実践編
- まとめ:中間管理職になってツラいと感じる前に
中間管理職がツラいと感じた時、どうしたら良い?
中間管理職をやっていて、つらいなぁ思う時のランキングが株式会社Biz Hitsから出ました。
中間管理職の経験者、238人に調査した結果です。
1位:板挟みになるとき
2位:部下を指導するとき
3位:仕事が多岐にわたるとき
4位:責任を取らされるとき
4位:納得できない指示を部下に伝えるとき
6位:意見が通らないとき
6位:上から無理難題をふられたとき
8位:部下の不満を聞くとき
圧倒的に「部下と上司の板挟みになるとき」がツラいという事が分かりました。
それでは、それぞれどんな事がツラいと感じるのか。どうすればツラさを乗り越えられるのか、解説していきます。
部下と上司の板挟みになる
部下の大変な気持ちも分かるけど、会社の事を考えると上司の言ってる事も分かる。
こんな時に、どうすれば良いのか悩みますよね。
簡単に「こんな量の仕事はできません!」と上司に言えたらいいけど、言えない。
部下に「仕事、頑張ってくれ・・・」と伝えても部下のモチベーションは下がる。
さて、どうしたもんか・・・と。
部下の事を考えられるだけで、OK
中間管理職が板挟みになる事は、仕方がない事です。
ですが、中間管理職だからこそ部下の事もちゃんと考えないと失敗してしまうので、部下に寄り添いたいと考えてる時点で正解なのです。
特に部下に1番近い係長や課長は、部下を直接動かす管理職ですので、むしろ部下側に付くくらいの感じで良いと考えます。
だけど会社の事も考えないといけない
100%部下についてしまうのはダメです。その結果、成果が出ない。むしろマイナスにしてしまったら、あなたの責任になってしまいます。
じゃぁ、どうすればいいのかというと
会社が求めている成果、ノルマを部下にどのように達成させるか、行動する事が中間管理職の仕事です。
普通の事ですけどね、これが意外と難しいんです。
まず板挟みに合いそうな時は、上司に対して「上から何て言われましたか?」と質問してみてください。
すると、もっと具体的な内容が上司の口から出てきます。
単純に上司から「ノルマを達成しろ」と言われても、困るかと思います。
でも、上からはまた違う言葉で部長に伝えられてる可能性も結構あるもんです。
だから「上から何て言われましたか?」は必ず聞きましょう。
あとは部下をどう動かすか
会社側の意図は分かった。じゃぁ部下がどう動けば結果が出るのか。
部下をどう動かせば良いのか。
それは中間管理職にかかってます。
ただ単に部下に対して「売上が落ちたから、頑張ってね」と伝えるだけじゃ、話になりません。それは伝書鳩と同じ。
気分が悪くなる事実なんかどうでもよくて、どう伝えれば部下が動いてくれるのか、逆算して伝えましょう。
「頑張れ」と言って動くくらいなら、管理職なんか必要ありませんよ。
部下を指導する時がツラい
上手く仕事のポイントを伝えられないとか、言い過ぎてパワハラと言われないか心配だという声が挙がってました。
物事の伝え方
仕事でもなんでも、物事には伝わる伝え方というのがあります。
伝えようとして、部下に伝わらない時は、頭の中で全然整理できてない事が原因です。
これは訓練でどうにかなります。
そして、PREP法やSDS法を意識すること。
PREP法というのは、結論・理由・具体例・結論の順番で話を構成する方法。
SDS法は、要点、詳細、要点の順番で話を構成する方法です。
【PREP法の具体例】
日本の夏は不快です。なぜなら湿気の多い空気が日本列島を覆うからです。夏になると汗がだらだら出ますが、湿度が高くてなかなか乾きませんよね。そのせいで体温が下がらないし、体がベタベタして、とても不快と感じるのです。
【SDS法の具体例】
参議院選挙が行われ、与党過半数が維持する事になりました。参議院の議席は合計248です。与党の非改選が70議席で、今回の選挙で76議席を獲得して、過半数の124を超える146議席を自公で占めました。ねじれ国会とならず、与党に信任を与える結果となりました。
こんな感じ。
日常会話でこんな言い方はしませんが、上手く話をまとめる訓練になるので、ぜひ使ってみてください。
部下の指導を上手くする方法
部下から「パワハラだ」と言われたらどうしよう、と考えてしまい指導が上手くできない事はあります。
ですが、普通にしていればパワハラだと第三者機関は認めません。
そもそも部下が何かにつけて「パワハラになりますよw」と言う方が問題です。
あまり深く考えず、普通に仕事を教え、普通に指導しましょう。
部下が従ってくれない
部下が言う事を聞かず、頭を抱える事になってしまう事もありますよね。
そんな時は、部下との関係性がそもそも上手くいってないパターンが考えられます。
他にも内容が理不尽だという事もありますけど・・・
部下が言う事を聞かないのであれば、そいつに仕事を振る回数を減らすとか、人事評定で厳しくつけるとか、何らかの罰は与えないといけません。
そういう事をするのがツラい。という方も居ますけど、いくら言っても聞かない人は、こうでもしないと動かないし、会社の荷物になってしまいます。
場合によっては部下によるパワハラとなるので、中間管理職側が不利になる事はあまり無いですよ。
仕事が増えすぎてツラい
中間管理職は、プレイングマネージャーである可能性が高いですよね。
自分の仕事もしながら、部下のマネジメントもしないといけません。
一気にやる事が増えてしまい、仕事がツラいと感じます。
自分の仕事を極力減らす
管理職になったら、普通の仕事や管理職がやる簡単な仕事は、部下に任せましょう。
部下の負担が増えますが
- 部下の仕事処理力が上がる
- 自分はマネジメントに集中できる
- 次の管理職候補を育てることができる
以上のメリットがあるので、仕事を抱えすぎないようにしましょう。
管理職がツラくなる人は、どうしても責任感が強く「全部自分でやらないと!」って思ってしまいます。
でも、それは間違い。
管理職は仕事を部下に振るのも仕事です。
スパン・オブ・コントロール
1人の管理職が、直接管理できる適当な人数は5~7人くらいと言われてます。
昔から、組織の最小単位は多くても10名程度まで。
それ以上増えてしまうと、どうしても管理が行き届かなくなるので、自分より下の人が何人居るかチェックしてみてください。
8人以上でキツキツ。2桁居たらツラいかと思います。
人数が適正でない時は、上司に相談したりサブリーダーを作りましょう。
サブリーダーの立ち位置
特に会社ルールがなくてもOK
勝手に管理職候補として、特定の部下に指導や管理の一部をお願いしたら良いのです。
管理が行き届けば、部下全員のパフォーマンスを発揮できますし
管理職候補は管理職の仕事を経験できる
あなたは管理職の仕事を満足に処理することができます。
部下のミスの責任を取らされるのがツラい
部下のミスは管理職のミス。
俺が全然関与してないのに、頭を下げなきゃいけないのがツラい。
部下を守ってあげたいけど、精神的にちょっとツラい。
そんな声が挙がってますね。
中間管理職の宿命
部下のミスをフォローするのは、中間管理職としては仕方がないことです。
ココでしっかりフォローしておけば、部下はあなたの背中を見て「カッコいい。次は失敗しないよう気を付けよう」とか思う・・・かもしれません。
結局は部下との関係性次第ですので、一概には言えませんが(笑)
部下がミスした後の態度
部下が「守ってもらって当たり前」「お前の言う事なんか知らんわ」という態度だと、守っててツラいと感じますよね。
そんな部下は、評価を下げるべきです。
でも同時にどうすれば部下はミスを改めるのか、ミスを少なくできるか考えないといけません。
ミスを重ねると、どんな不利益が生じるのか。
どうやればミスでできたマイナスをプラスに変えられるのか、指導するのも管理職の仕事なんですよ。
面倒臭いですけど、そういうもんです。
上からの理不尽な指示を部下に伝える時
納得いかねー事を上から言われて、それを部下に伝えなきゃいけない時、中間管理職はツラい・・・と感じますよね。
今の状況ではキツイんだけど、上が決めた事だから仕方がない。そんな時ですね。
中間管理職は部下の味方に
中間管理職がツラいと感じてしまうのは部下に納得がいかない事を伝える立場に立つからです。
逆に「俺はお前らの味方。上からこんな事言われたよ」みたいな立ち位置に変えれば、ツラさは軽減します。
でも、部下と一緒になって会社の業務を止めてしまうとか、わざと遅らせるのはダメです。
次いで「俺も頑張るから、ついてきてくれ!」という態度を見せれば、また違いますよ。
味方のフリして、部下を上手く誘導しましょう。
上司の話をホイホイ聞かない
上司は時に無理を承知で言ってます。だけど反論がないから、できるもんだと勘違いしてしまうのです。
だから、これはちょっと難しいかもしれないと思ったら、遠慮なく言うべきです。
上司に意見しちゃいけないとか、いつの時代ですか。
特に中間管理職は部下に1番近いんですから、時には指示命令を出しますが、守る立場でもあるのです。
平社員に部長へNOを言うのと、課長が部長へNOと言うのは言葉の重みが違うのです。
難しいと感じたら、具体的な理由や数字を出して、何とかならんのか?と上司と話を付けてください。
意見が通らなくてツラい
部下の事を思って色々と意見をしても、なかなか通らない事ってありますよね。
でもその意見、ちゃんと中身を精査しましたか・・・
部下の立場に立つ事も大切だけど
中間管理職は平社員に1番近いので、部下の事を考えてあげる事も仕事のウチですが、会社の事も考えないといけません。
部下の事を思って、意見を通したい事があるかと思いますが、それが100%通るわけがないのですよ。
会社からしたら「そんなワガママ知らんがな」という意見もあります。
ですので、会社側にも立って意見をどのように組み立てれば通るのか考えましょう。
意見を出すなら、ちゃんと考えること
提案書として、上層部に出せるものを組み立てないと意見は通りません。
- 問題や課題は何か
- 提案内容の詳細
- 提案が採用された時のメリット
- 予算やスケジュール
- 実行した場合に想定される注意点
最低でも、この5項目を入れないと意見は通らないと思って下さい。
子供のワガママではいけません。多少はぶっとんだ意見もあって良いですが、現実味のある提案をちゃんと出しましょう。
上から無理難題を振られた時がツラい
メチャクチャな事を上から言われて、問答無用な時ってツラいですよね。
しかも中間管理職として、部下に仕事を頼まないといけない。
そんなの、やってられませんよね。
でけん物はでけん
無理な事は無理です。上司に逆らうなんて・・・と、そんなのは令和では通用しません。
完全なパワハラです。
ですが、絶妙なポイントを突かれた時は、上から「乗り越えてみろ」という課題が出たと思ってください。
断る勇気も時には必要ですけど、前提として部下の状況や仕事量、仕事の進み具合を常に把握している事が大切ですね。
納期の交渉も必要
時間的に難しいなと思ったら、期限を延長してもらうか、優先順位を変えても良いか、と上司に相談しましょう。
脊髄反射のように「できません」と言うレベルではないけど、ちょっと難しいと感じたら、言ってみましょう。
もちろん、メチャクチャな要求は断ってくださいね。
部下から不満を相談された時
部下の不満を上手く処理できる自信がない、とか
指示を出した後に不満をグチグチ言われるのがツラい・・・
このようなパターンですね。
部下からの不満の声は、とりま聞く
部下が不満を漏らした時は、聞いた方が良いです。
まずは、聞くだけでも十分です。
なぜかというと、部下は「上司が話聞いてくれるわけねーだろ」と思ってる節があるからです。
ですので、上司として部下の話をちゃんと聞く事は、今後の事も含めてメリットがデカいのでよく聞きましょう。
部下の話を否定しない
お前そりゃ自分勝手すぎん?とか、否定するのはやめてください。
中間管理職は会社側に立つ時も必要ですけど、やっぱり部下の立場に立つ事も要求されます。
内容によっては、どうする事もできなくてツラいと感じることもありますが、部下からすれば、不満を聞いてくれた事だけでもスッキリします。
逆に、頭ごなしに否定されたら「もう二度と相談しねぇわ」となってしまいます。
とにかく部下の話を聞く。否定しないは大切な事ですので、徹底してみてください。
部下との人間関係が良好になりますよ。
中間管理職になってツラいと思わなくなる、実践編
さて、ここまではツラいと感じた時に、あまり明確にどうこうすれば良いという事は伝えてません。
この章では、実際にどのような行動を取れば、ツラいと感じなくなるのか。
もしツラいと感じた時でも、復活できる方法についてお話します。
部下や上司とのコミュニケーションを密にとる
中間管理職が「ツラい」と感じてしまう、大体の原因はコミュニケーション不足です。
- 部下の指導に不安がある
- 部下が言う事を聞いてくれない
- 上司からの指示に納得がいかない
こういう時にツラいなぁと感じるかと思います。
そもそもですが、コミュニケーションをちゃんと取っていれば、そんな状況になりません。
・・・とキツイ事を言いましたが、これから改善したら良いのです。
人の話を聞く時のポイント
コミュニケーションは言う事だ、というのは間違いで聞き方からチェックしてみてください。
- 人の表情を見ながら会話しているか
- 他者の話を最後まで聞けているか
- 話題泥棒をしていないか
案外、他人の話をちゃんと最後まで聞いてない事があります。
ですので、聞く時は注意して話を聞きましょう。
上司とは、特に報告、連絡、相談をしっかりすること。
上から現場へ伝えたい事や、求めている事は、表面的な言葉だけでは理解できないこともあります。
ちゃんと「上から何て言われたか」確認した方が良いですよ。
部下のモチベーションを下げない事
上から言われた事をそのまま伝えると、部下のモチベを下げるだけです。
特によくない話は、中間管理職がツラいですし、部下は聞きたくもありません。
それじゃぁ、良い結果が出るワケありません。
いくら上から「営業成績上げろや」と言われても、部下のモチベが下がったら無理ゲーです。
だから、部下には徹底した褒め言葉をかけるだけでもマシです。
今時、𠮟咤激励なんてウザがられてしまいます。
いつでも「やってくれて、ありがとね」とか「今日もお疲れ様」とか声をかける事で、部下のモチベは下がりません。
関連記事:モチベーションが上がる朝礼のやり方
部下の指導方法
部下にこれは違う。やったらアカン。ダメ。と否定する時は
- 話を短く
- 理由を明確に
- 否定的な言葉は限定する
この3つを最低限守ればOKです。
ダラダラ指導するのは時間の無駄だし、言う方もツラいはず。
ですので短く済ませる事。そして何故ダメなのか理由をハッキリと。
否定的な言葉は、部下のやらかした行動に対して「ダメだ」と言うくらいです。
あと、ミスを隠そうとした行動もダメですよね。
でも、すぐにミスした事を報告しにきてくれた事は褒めましょう。
良い事は良い事だと伝え、ダメな事はダメだとちゃんと伝えてください。
この事で、部下がミスを隠してしまう事まで減ります。
管理職がやらかしがちな、間違った指導方法や、正しいやり方は下記記事にまとめてます。
部下のやる気があまりなさそうな時
最近の若造は、熱意があまり感じられない人って居ますよね。
そんな人には、どうすればいいのか。
- 否定をしないこと
- 話をよく聞いてあげること
- 仕事を少しずつ任せること
この3つで何とかなります。
色々と個人的な理由はあるかと思いますが、それにいちいち対応できません。
ですので、やる気を下げない事と仕事を実際にやらせるしかないのです。
あとは、褒めるだけ。
それで最近の若者が相手でも攻略できます。
もっと詳しいやり方は→ゆとり世代のやる気を高める指導法【さとり・Z世代にも有効】
部下からの逆パワハラを防止する方法
シンプルに会話を録音しておくことで防ぐ事ができます。
部下が「それてパワハラですよ」と中間管理職に対してプレッシャーをかける事自体がパワハラです。
なぜかというと、パワハラの定義は
- 立場を利用し、抵抗や拒絶ができない関係性を利用して
- 明らかに業務上の必要性が無い(相当性が無い)こと
- 身体的、精神的に圧力を加えられ負担と感じる事や業務に支障をきたす事
- 1~3までの要素を全て満たすもの
だから、管理職→部下という構図に限らないのです。
状況的に危うい時は、会話を録音だけでもしておくと良いですよ。
部下からパワハラだと言われるのが怖いと感じているなら、1度読んでおいてください
→部下からのパワハラは録音で防ごう【これで部下の指導もバッチリ】
自分の仕事量を減らすコツ
中間管理職になっても、通常業務を続けてやらないといけない事はよくあります。
そのせいで、仕事量が急に増えてツラいと感じるでしょう。
ですので、自分の通常業務でも難易度の低いものは部下にどんどん任せてください。
部下に余裕がなければ、諦めた方がいいです。
もう1つは、管理職業務を管理職候補にやらせる方法です。
やる事が減るし、候補者は責任感を持ってやってくれるし、あらかじめ経験できる事をメリットと感じてくれるでしょう。
詳しいやり方と解説は→忙しすぎる管理職の悩みは〇〇で解決します
まとめ:中間管理職になってツラいと感じる前に
ツラい思いをする前に、とにかく周囲とのコミュニケーションを取った方が良いですね。
だいたいの原因は、会話不足です。本当に。
あとは、管理職だからと誰かを頼ってはイケナイわけがないので、困ったらすぐ自分の上司に相談してください。
そうすれば板挟みにも合いづらいし、これからどうすれば上手くいくのかアドバイスを貰えるかもしれません。
下らないプライドは捨ててしまい、周りに助けてもらって下さい。
今回はここまで。それでは、またの