管理職になりたての時って、アタフタして自分の事で精一杯になっちゃいますよね。
そんな状況で部下の事まで見てらんない。だけど部下を育てなきゃいけない。
部下を育てる時のコツとかポイントが知りたい!って人、無事にこの記事にたどり着けましたね。
当サイトは新人上司になった人でも、理想の上司になれるために特化した管理職向けの情報発信サイトです。
部下の育て方が必ず分かるようになるので、ぜひともブックマークしておいて、いつでも観れるようにしておいてください。
それでは本題です。
部下の育て方は、ざっくり言うと3ステップでOK
- 部下の目の前で仕事を見せながら説明
- 部下にやらせてみる
- 部下を褒める
これで部下は育っていきます。まずは部下の育て方3ステップから解説していきますね。
部下の育て方3ステップ
部下の育て方は細かく言えば長いけど、基本形は3つの手順で大丈夫。
- 部下の目の前で仕事を見せながら説明
- 部下にやらせてみる
- 部下を褒める
会社なんで、やる事といえば仕事。仕事を教える事は日常茶飯事だと思うんで、この基本形さえ覚えていれば、部下を育てる事は一応できます。
部下の目の前で仕事を見せながら説明
部下を育てたい時は、まず「やってみせ」
最初に、お手本を部下に見せます。これが重要です。
どんな仕事であっても、口だけで説明するのは不可能に近いんで、まずはあなた自らが仕事をしながら部下に説明をしましょう。
2年目、3年目の部下が教える時も同じで。
この時に気を付けなければいけないのは、ペースを普段より遅くする事。
- 区切りの良い所で止めながら
- 部下のメモのペースに合わせる
- 部下が理解できているかどうか確認する
これが出来てれば、パーフェクトです。
次は部下にやらせてみましょう。
部下にやらせてみる
どんな仕事でも、やらないと覚えないので、早速やらせてみましょう。
お手本を見せ、メモさせるのはインプットで、部下にやらせる事はアウトプット。
このインプットとアウトプットを繰り返す事で、脳への記憶の定着率は格段にアップします。
2008年2月15日発行サイエンス誌より「入力を繰り返すよりも、出力を繰り返す方が、脳回路への情報定着がよい」
よく、人に教えるには3倍理解していないと無理。と言いますね。
それと同じで、理解していないと自分で仕事を進める事も難しいです。
だけど本人は何が分かってて何が分からないのか、まだハッキリしてないので、仕事をやらせてみて気付かせてあげる必要があります。
- 出来てる所は褒める
- 出来なかった。分からなかった所は、もう1度教えてあげる
まぁ面倒臭いですけど、根気強く繰り返す事で、部下は仕事を早く覚える事ができますよ。
部下を褒める
チラっと出ましたが、仕事が出来た。仕事を覚えたら部下を褒めましょう。
褒められてブチギレる部下は居ないと思います。(笑)
なので大げさな話、ちょっとした事でも出来たら褒めてあげましょう。
小さな子供に対しては、ちょっとした事でもすぐ褒めますけど、大人になったら「それくらい出来て当たり前」と思って褒めない事ってあるかと思います。
確かに、当たり前なんですけど褒める方がプラスに働く事が多いので、褒めてあげてください。
部下を褒める事によるメリット
部下を褒めると、こんなメリットが起こります。
- 部下の仕事に対するモチベーションが維持される
- 褒めてる方も自己肯定感が上がる
- 部下の自己効力感がアップする
- 部下が自信を持つようになる
- 早期離職率が下がる
部下が育つだけでなく、褒めるあなた自身にもプラスになり、部下が何らかの理由で早期退職してしまう確率も減らせてしまいます。
このロジックについて説明しだすと長くなるんで、詳しくは自己効力感についてまとめた記事を読んでみてください。
ざっくり説明すると・・・
- 褒められる事で、自分の行動が正しいと認識できる
- 会社員として存在を認められてると感じる
- 褒められたいから頑張る
- 成功経験が増えて、自信に繋がる
- 会社を辞めようなんて気が起こらなくなる
こういう事。ちなみに褒めてる方の自己効力感まで上がるのは、他人を褒めてる自分を否定する理由が無いから。
ふつーに考えたら、自分ではなくて他者を褒める人に対して頭がおかしいな、とは思わないでしょう。むしろ、尊敬に近い感情がわくかなぁと思います。
そういう行動をあなた自身でするんですから、間接的に自己肯定にもなっちゃうんです。
だから、部下を褒めてください。マジでデメリットが無いんで。
関連記事はこちら↓
【自己効力感】
目標を達成したり、目標に向けて行動しようとする力の事。
自信。だったり、モチベーションと関連性の高いもの。
自信満々の人は、かなり少ない
一応・・・元々自信のある部下に同じ事をしても意味はあります。
上司に大事な事は部下の自信を折らない事と、部下のモチベーションを維持する事なんで。
自信ある部下に対しては、結構ラクに育てられると思っといてください。
だけどそんな部下は少なくて、大体が「自信なんて無いですよ」という部下ばかり。
こんな部下が多いのは日本特有ですね。
日本の若者は、諸外国の若者と比べて、自分自身に満足していたり、自分に長所があると感じていたりする者の割合が最も低く、また、自分に長所があると感じている者の割合は平成25年度の調査時より低下していた。 引用:内閣府-特集1 日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~
なんでかっていうと、日本人は周りに対する配慮に敏感な民族性だから。
これは災害の多い日本だからこそ、DNAに刻まれた生存のための行動原理です。
今もそうですが、大規模な災害があった時に1人が勝手な行動をする事で、大勢の人が死ぬかもしれないから。
だから「周りに迷惑をかけるな」という圧力や行動原理が強いんです。
これが行き過ぎてくると
- 周りと同じ事をして、無難でOK
- 余計な事をして目立とうとしなくて良い
- 俺たちはこうして上手くいってるから大丈夫
となるワケ。特に今、社会人になりたてくらいの世代の親が終身雇用・年次昇給なんてのが当たり前だったので、いい大学に入って良い会社に就職しろ。が口癖のようなもの。
だから、余計に子供の個性が死に、会社の歯車になるためだけに育った子供が多い傾向にあります。
そう周りに言われて成長してきた子供ってのは、自信を持ちにくく、考える力も弱いです。
なぜなら親や教師の顔色をうかがって成長してきたから。
だから部下は基本的に自信がそんなに無いものだ。と思って接して下さい。
でも、大丈夫。自信は大人になってからでも付きます。
良い例が私で、ほんと人前や面接で喋る事も大変で、((((;゚Д゚))))←こんな状態だったんですけど。
今は数十人目の前に居ようが、全く気にならなくなってます。
一旦まとめると
部下の育て方は3ステップ
- 部下の目の前で仕事を見せながら説明
- 部下にやらせてみる
- 部下を褒める
これで大丈夫。
実はコレ、有名な山本五十六の名言の一部と同じです。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず
部下を育てる方法は、この山本五十六の人材育成法にならえば完璧です。
それでは部下を育てる方法の続きにまいります。
基本形の次は、実践編です。
部下を育てる時のポイント【実践編】
次は部下を育てる時のポイント実践編です。
基本形は学びましたね。なので次は実際に褒める時や叱る時のポイント。
そして部下に仕事を教えた後のお話をします。
ココを乗り越えられたら、一気にあなたのチームは強化できるので頑張りましょう。
部下を褒める時などの注意点
部下に優しい言葉をかける時は、内容が肯定になってるかどうかが重要。
どういう事?と思うかもしれません。
じゃぁ一例です。
- この仕事できるようになったんだね
- 大丈夫?ゆっくり覚えたら良いからね
一見、どちらも優しい雰囲気が感じられる一文だと思いますが、内容的に肯定になってるのは片方だけ。
①が肯定で、②は許可です。
「仕事できるようになったんだね」は、シンプルに肯定されてます。
「ゆっくり覚えていい」は、許可しているだけで部下の仕事は肯定してませんね。
この違いが分かればOK
部下が言葉の裏側まで深く考えてしまうと、許可されただけでは俺の仕事が認められてないんだ・・・と落ち込んでしまいます。
まだ入社数日なら良いですけど、仕事を覚えて来たって時に仕事を認める言葉をかけずに、ゆっくり覚えたら良いから。なんて言われても、まっっっったく部下は嬉しくないですよ。
だから、肯定してるかどうかがマジで重要です。
部下を肯定する時のコツ
部下を肯定するのは難しく考える必要が無く、目の前の事に対して「いいね」とまず言う。もしくは思うだけで良いです。
どういう事かと言うと「いいね」とは肯定語だから。それ良いねって言うんで。
例えば、部下が大きく元気な声で朝の挨拶をした時。
「いいね、めっちゃ元気で良い挨拶だね」となります。
だけどイライラしてる時に朝からデカい声出されて、うぜぇ!って思ったら「朝からうっせぇわ」となる。
せっかく、朝から元気に挨拶してるのに否定されたらムカつくでしょ。
だから頭に「いいね」と付け加えてみましょう。
まぁ、受け売りですけどね。
鴨頭さんは「いいね」を承認と言ってますが、私はあえて少し分かりやすく肯定としてます。
言葉で発しなくても、この考え方。ぜひとも参考にしてみてください。
部下の褒め方は細かく解説すると長くなるんで、気になった方は下記リンクから当ブログの記事を参考にしてみてください。
部下を叱る時のコツ
部下を育てる途中、叱る事はあるでしょう。やり方を間違えると部下の心をへし折るだけなんで気を付けましょう。
叱る時のコツは3つ
- ちょっとしたミスでいちいち叱らない
- 叱る時は短く済ます。説教しない
- 感情を混ぜずにナゼ悪いのか説明する
まず、部下は出来る事が少ないから部下なんです。ミスしてしまうのは仕方がない。
なので、いちいち小さい事で叱ってたら叱る方も疲れます。
だから「ここ、間違えてるよ。こうしたら上手くいくから」とやんわり違うと言って、修正をうながしましょう。
あと、やりがちなのがダラダラと説教する事。これやっても何も得をしないんで、やめましょう。マジで時間の無駄。
そして感情を混ぜない。あなたの怒りの感情は、部下にとっては関係ないんです。
淡々と、何でダメなのか。その理由を説明すると、部下は納得して次から同じミスをしなくなるでしょう。
部下を育てる時には、どうしても叱る必要をせまられる時がきます。そんな時のためにも、叱る時のポイントは、必ずおさえておきましょう。
ココをミスると、取り返しがつかなくなる事もあります。
↑↑ぜひ参考にどぞ↓↓
部下を育てる楽な方法
実は部下を育てるラクな方法ってあって、スライド教育法というのがあります。
どういうものかというと、
- 上司が部下A君に教える
- A君が同僚B君に教える
- B君が新人に教える
コレ。多分、ほとんどの会社はやってると思います。チームのトップが部下全員に教えるなんて事せず、教育係を付けて教えると思います。
これがかなり効果的で、教えると自分の理解力も深まるし、経験の長い人がいちいち出しゃばる必要もないですね。
覚えたらすぐアウトプット。これを繰り返せば、将来的には上司が抱えてる仕事まで部下に任せる事が可能になります。できれば覚えたての人を教育係につかせましょう。段違いの速さで部下が育ちます。
究極的には、上司のやる事は部下の機嫌を取る事だけに。これがリーダーの最終着地点です。
自分の仕事が多くて、部下のマネジメントに時間を注げないという管理職の方は、少しずつでも良いんで、自分の仕事を手放しましょう。
詳しいやり方は>>仕事が終わらない管理職の悩みは〇〇で解決しますで。
部下を育てる事で最も大事なこと
さて、部下の褒め方や叱り方をガチャガチャやりましたが、実はこれそんなに重要じゃないんです。
今までのはただ技術的な話であって、ポンと突然部下に言った所で100%部下に響くとは限りません。
だけど難しい事をする必要はないので、付いてきてください。
部下を育てる時に大事なこと
実は仕事をしたから褒める。仕事が上手くいったから褒める。では足りません。
- 今日も仕事してくれて、ありがとう
- 今日も会社に来てくれて、ありがとう
- 今日も元気な顔をみせてくれて、ありがとう
このレベルで部下に声かけ出来ていれば、褒め技術とかそんなんマジでどーでもいいです。忘れても良いくらい。
これが究極の部下に対する肯定。承認なんです。
まぁ、今まで言わなかった人がイキナリ言うのって勇気いりますけどね。そういう時はまず心の中で強く思うだけでも十分なんです。
次は、ふとした時に「あ、今日もお疲れ。ありがとね」ってサラっと言うだけでもOK
こういう何気ない日常の会話、コミュニケーションで、ちゃんと部下の事を肯定していれば、どんな褒め方をしようが、どんな叱り方をしようが、部下の心に響きます。
だから、部下の事を肯定(承認)する事の方が大事なんですよ。
承認がナゼ大事なのか
それでは部下の立場に立って考えてみましょう。
普段は顔すら見た事ない重役から、突然褒められたら?
別に重役に褒められたからって、特段どうとも思わないでしょう。
「あ、はい。ありがとうございます」って感じ。
身近な人から「やったな」「よく頑張ってたもんな」って言われる方が嬉しいかと思います。
この差は何なのか・・・・・それは、普段から関わりがあるかどうかがポイント。
相手からの褒め言葉や、お叱りの言葉ってのは、日常の関わり具合で、受け止め方が変わります。
突然、全く面識のない人から「お前マジでバカじゃねーの?」と言われても「誰やねんお前、シバくぞ」となるのと同じ感じ。
毎日顔を合わせてる人から言われたらショックを受けますよね。この差なんです。
だから部下の事を日頃から見ておく事が大事・・・なんだけど、見てるだけじゃダメで肯定言葉をかける事が大事。
例えば、急に仕事の効率が上がったとか。ちょっとした事なら髪型やアクセサリ。服装のチョイスを変える事もあります。
そんな時に「お、それ良いね」とか「めっちゃ効率上がったやん」と声を掛けられるのは、普段から見てる人じゃないと無理ですね。
これも肯定。承認です。
普段から見てなければ変化した事にすら気付かない。肯定することも不可能ですね。
だから普段から部下の事を見て、褒めちぎりましょ。って言ってんです。
【まとめ】部下の育て方の原点は、コミュニケーション
部下を育てる時の基本は3つでしたね。
- 部下の目の前で仕事を見せながら説明
- 部下にやらせてみる
- 部下を褒める
このうち、部下を褒める事はマジで簡単すぎる話です。「できたから褒める」という構造だから。
じゃぁ、出来なければ褒めないのか。ブチギレる?
そんなのは最悪で、褒め方や叱り方を学んで、部下のモチベーションを維持する方法を知っておきましょ。
- どんな風に褒めたら部下が気持ち良いか
- ミスった時にどう叱ると良いのか
このコツまでは解説しましたね。
だけど、褒めるも叱るも技術だけでは足りなくて、実は普段からのコミュニケーションが重要だと言うことが今さっき少しは分かったかと思います。
そこで、1本の動画を観てほしいんです。字幕付きで10分以内なんで、観やすいはずです。
【番外編】新人部下に電話対応を教える時は
どこも同じかと思います。
- とにかく電話に出ろ
- とにかく電話に慣れろ
- 分からんでも電話に出て先輩に回せ
もうね、非効率すぎなんですよ。
部下の心を折るだけ。まだ何も分かってないのに電話を取らせる意味は全くないです。むしろデメリットだらけ。
どうしてこんな話をするのかというと、実際私が電話受けもする仕事を経験した事があるからです。
根本が効率重視なんで、無駄だらけじゃねーかバカ野郎。って思ってました。
で、俺ならこうするのに・・・と思ったんで、そのお話をします。
さて、なんでデメリットしかないと思ったのかというと・・・
- 新人部下は相手に対して申し訳なく思ってしまう事がある
- 新人部下が自分の存在価値を否定してしまう事がある
- 電話の相手先にとっては新人とか関係ない
当人の性格にもよりますが、自信を失ってしまう要素が多すぎます。
なので、私なら電話に出るな。と言いますね。電話をかけてくれた人に対しても、迷惑でしかないんで。
相手が気の長い、良い人なら問題ないですが、そんな人ばかりじゃないです。
電話相手を不快にさせる時点で、会社にとって不利益でしかないし、結局分かる人に取り次ぐなら、相手の時間まで無駄にしてしまってます。その事をいい加減自覚してほしいですね。
・・・と、ちょっとヒートアップしてしまいましたね。(笑)
なので、私は新人には電話に触れさせません。
- 一通りの仕事を理解させ、出来るようにしておく
- 電話の受け答えの定型文を作る
- 受け答えのフローチャート図を作る
超絶面倒ですけど、ここまで準備しておいたら誰でも電話対応できるはずです。
別に、ちょっと図々しくイケる部下だなと感じたら、そこまでしなくても大丈夫。いきなり電話対応をやらせても良いです。
ただ、仕事を把握しきれてない。対応の仕方も分からないって人に電話を任せるのはマイナス面が多すぎですね。やめましょう
【最後に】部下の育て方は山本五十六式で
- やってみせる(手本を見せる)
- 口で説明し、聞かせる
- 部下にやらせてみる
- そして褒める
- 時には部下と話し合い、耳を傾け
- 「そうだね」と肯定する
- 部下に仕事を任せよう
- 仕事を任せたら、部下を信頼して見守れ
ぜひ参考にしてみてください。